東電福一原発事故でよく聞くようになった「シーベルト」。
シーベルトは、生体への被曝の大きさの単位。記号はSv。SI単位である。
人体が放射線にさらされる事を放射線被曝といい、人体は年間およそ2.4mSv(世界平均)の自然放射線に常にさらされている。
ごく微量の放射線では人体に影響を与えることはないが、大量の放射線は人体に有害である。
特に、放射性物質を扱う環境にある人は、自分がどの程度の放射線を受けたのかを、常に厳密に管理しなくてはならない。
その際に用いられる尺度の一つがシーベルトである。毎時シーベルトは、1時間あたりの生体への被曝の大きさの単位。シーベルト毎時ともいう。
シーベルトが被曝の総量を表すのに対し、毎時シーベルトは、被曝の強さを表す。
放射線による被曝量(Sv)と被曝の強さ(Sv/h)は似ているので間違いやすいですが、両者の意味は大きく違うことに注意しなきゃね。
それに、これらに接頭辞の
k(キロ) :1,000倍
m(ミリ) :1,000分の1
μ(マイクロ):1,000,000分の1
n(ナノ) :1,000,000,000分の1
などが付くんだね。
総量と強さの違いは、距離の単位m(メートル;1 km=1,000m)と対比すると分かりやすいね。
- 総量:車で進んだ距離の単位が km(キロメートル)
- 強さ:車の速さの単位が km/h(毎時キロメートル)
記者会見などで発表されている数字が、シーベルトなのか毎時シーベルトなのかを意識しないと、要らん心配をしちゃうからね。
Wikipedia には、被曝量についてのいろんな例が掲載されてます。
その一例が自然放射線(世界平均の年間被曝量,2.4mSv)。
年間被曝量が 2.4mSv ということは、1年は8,760時間だから、世界平均の被曝の強さは、
2.4mSv ÷ 8,760h = 0.00027mSv/h(= 0.27µSv/h)
ってことで、このくらいの強さの放射線は常に受けているということだね。
ほかにも、
- 1回の胸部X線撮影の被曝量は 0.1~0.3mSv
- 東京とニューヨーク間を航空機で1往復した場合が 0.2mSv
- 放射線業務従事者が3か月間にさらされてよい放射線の限度は 5mSv
- X線CTによる撮像の場合は 7~20mSv
などなど。
被曝の総量と強さをセットで考えないといけなよね。
東京~ニューヨークって飛行機で往復どのくらいの時間かかるんだろ? 20時間とすれば、
0.2mSv ÷ 20h =0.01mSv(= 10µSv/h)
となる。
被曝の強さにもいろいろあるし、同じ被曝総量でもどのくらいの時間で被曝したかの違いもある。
非常に短期間での被曝と長い時間をかけた被曝とは、これまた違いもあるんでしょう、きっと。
でも、
- 常に受けている被曝の強さは、0.27µSv/h
- 飛行機に乗ったときの被曝の強さは、10µSv/h
- 人生で数回くらいの機会しかない、短期間の被曝総量は、7~20mSv
って程度なら、全然大丈夫って理解しちゃうわたし ・・・皆さんはどう?
ところで、計画停電も話題になってますね。
わたしが気になるのは、
道の向こう側は停電してないのに、こっちは停電してる・・・不公平だ!
と被災もしていない連中が言ってることかなぁ~。
これを言っているのが病院なら、東京電力は全力を挙げてその病院をサポートしなければならない。
計画停電を最初に発表した時点で、停電する病院で自家発電設備がない場合には発電車を手配すると言っていたから、計画停電が原因で病院内で亡くなるって事態は回避されていると信じたいなぁ。
一方、東京電力は何を防ぐために計画停電を行っているかを理解しなければならない。
もちろん、
首都圏の一斉大停電
を防ぐために行っている。
さして被災もしていない人たちの不便とか・商売がうまくいかないとか、そんなのは対象外である。
東京電力は口が裂けても言えないんだろうが、この一大事にそんな連中の不平不満に耳を貸す必要はない!ってキッパリ言い切っちゃうよ。
記者クラブどっぷりの既存メディアも、こんな連中の言うことをそのまま流して終わらせずに、「何を言ってるんだ?」と解説を付けるべきなのである。
被災していないのに不平不満を言う連中と対比すべきなのは被災された方々であって、道の向こう側の計画停電の対象から外れた人たちではないのだ。
そう思いませんか?
被災され信じられないくらいの不便を強いられている方々へ心からお見舞いを申し上げるとともに、救援・支援・復旧に全力を挙げている方々へエールを送ります。
※金曜にアルバイトが入って、急ぎの仕事ということもあり、金曜・土曜は馬車イヌ状態でした。
水曜日には旧職場の大学へあいさつに行ったし、ビデオしておいた朝生もさっき見たし・・・
ので、あとでブログ記事をアップします。